【141nkt00117】速水典子,中川梨絵 – その夜の女の顔は天使のように輝いていた…。鬼才・相米慎二が男と女の生と性の関係を

速水典子の絡みですが、もっとじっくり観たかったです。アングルが遠めでよく見えなかったり、抱き合ったまま男優がしばらく動かなかったりと、中途半端でした。速水典子はタイプだけに残念でした。

ストーリーは暗いですが、今のAVよりエロさがあります。尾美としのりや、佐藤浩市も出演しています。

昔観た時に、飄々とした感じの、でもしっかり味わいのある、例えていうなら、底まで澄んでいる関西うどんのだし汁みたいな映画だな、と思っていたら、今回観直した所、監督が相米慎二だと知って、さもありなん、と納得してしまいました。
こういう、意外な監督が意外な作品を撮っているところにぶつかるのが成人映画を追いかける楽しみのひとつなんですよね。
主演の速水典子も、なんていうか、さらりとした肌触りのいい感覚が感じられる演技で、これも関西うどんっぽい薄味の魅力だと思います。
秋風のような味わいのある良作といえるんじゃないでしょうか？

　都会ではありふれた男女の象徴であるかのような、上司と不倫しているＯＬ・名美と挫折した過去を持つタクシー運転手・村木の、哀切を伴う物語。導入部は地味な展開ながら、どこまでも現実の厳しさにさらされる描写の向こうで、名美のテーマ(山口百恵「夜へ」)が情感をかきたて、二人がそれぞれに心の救済をもたらしてくれる「天使」の存在を見出そうとする様が胸を打つ。個人評価にっかつ歴代ベスト３に入る佳作。

たった一夜を共にした女を想う。＜天使＞のためなら、犯罪もいとわない寺田さん演じるタクシードライバー。
気弱なくせに、ふと見せる大胆さ、なによりも女への想いが、子供のように純粋で美しい。
きょうび、こういう男も絶滅寸前なんだろうが…
脚本、石井隆。「ラブホテル」を見たら「天使のはらわた赤い教室」がまた見たくなった。
中川梨絵さんがヒステリーな奥さんで出演なのも、ポイント高し。